Research

■ 研究テーマ

 巨大地震や異常気象による大きな自然災害、新たなウィルスの感染拡大、不安定な世界情勢やそれにともなう不安定な社会経済、急激な人口減少や少子高齢化社会の到来、そして人工知能AIなど最先端テクノロジーの普及・浸透・・・私たちは今、「明日のことがまったく予測不可能な社会」のなかで生きている。
 今後、私たちの生活が大きく変わると同時に、私たちの「生き方」や「考え方」、そして「何が大切なのか?(価値観)」も大きく変化してゆくことは間違いない。
 そのとき私たちは、どのような「知」を身につけて生きていけば良いのだろう?
 そして「教育」は、どのように未来に生きる子どもたちの「学び」を支援していけばよいのだろう?

■ 書籍出版の流れ

鉄晋
『 鉄腕アトムと晋平君─ロボット研究の進化と自閉症児の発達─』1998 ミネルヴァ書房

人間(自閉症児)の「知」や「学び」をロボット(AI)と一緒にだぶらせて考えてみようとした私としては最初の試み。人工知能(AI)研究におけるキーワード「フレーム問題」を中心に検討した。『鉄腕アトムと晋平君』の続編として、『障害児は「現場」で学ぶ─自閉症児のケースで考える─(2001 新曜社)』や『自閉症児の育て方─笑顔で育つ子どもたち─(2004 ミネルヴァ書房)』がある。
ロボ
『 ロボット化する子どもたち─「学び」の認知科学─』2005 大修館書店

『鉄腕アトムと晋平君』シリーズの最終作。「よいかげんな知」や「しみ込み型の学び」など認知科学的な視点から、行き詰まりつつある「近代教育」に変わる新しい「学び」を提案した。一方でロボットや人工知能(AI)における最先端の研究成果を、もう一方で日本に昔から伝わる「学び」の視点を取り入れて検討した。
平成28年度 筑波大学 前期日程入学試験・国語(現代文)など、多くの大学入試問題に採用されている。
わざ
『 日本の「わざ」をデジタルで伝える 』2007 大修館書店

日本伝統芸能における「わざ」の保存・継承をモーションキャプチャや3DCGを活用して支援するプロジェクトの紹介。伝統芸能というアナログな世界に最先端のデジタルテクノロジーを活用することによって見えてきた、「よいかげんな知」や「しみ込み型の学び」について詳しく検討した。
平成25年度(平成26年度採用者用)警視庁および警察官Ⅰ類(大卒程度)本試験に採用されている。
事典
『 「学び」の認知科学事典 』2010 大修館書店

渡部が編者として、全国の著名な研究者34名に最新の「学び」について執筆していただいた(監修:佐伯胖先生)。 「学び」に関する哲学的考察、子どもの「学び」、遊びと「学び」、「学び」の発達、大人の「学び」、企業における「学び」、「学び」の脳科学、動物の「学び」、「学び」の評価、「学び」とテクノロジー、「学び」と身体空間、認知ロボティクスにおける「学び」など、様々な視点から「学び」について検討されている。
超デジ
『 超デジタル時代の「学び」─よいかげんな知の復権をめざして─』2012 新曜社

20世紀後半の高度経済成長期、20世紀末から21世紀初頭の高度情報化時代、そしてこれからは人間にとってデジタルテクノロジーが空気のような存在になる「超デジタル時代」になるだろう。本書では、機械中心ではなく、人間の側に立ってデジタルテクノロジーを活用した7つのプロジェクトを紹介した。
平成26年度 同志社大学 一般入試・国語に採用されている。
大学
『 日本の「学び」大学教育 』2013 ナカニシヤ出版

高度経済成長期に有効だった「近代教育」を基礎とした大学教育が、これからAI時代を迎える日本社会においては必ずしも有効であるとは限らない。 本書では、AI時代だからこそ重要になる「日本の伝統的な教育」という視点からこれからの「教育」について検討した。
ai
『 AIに負けない「教育」』2018 大修館書店

「人口知能 AI」が様々な領域で、私たちの社会生活に普及・浸透してきた。今後、私たちの生活が大きく変わると同時に、私たちの「生き方」や「考え方」、そして「何が大切なのか?(価値観)」も大きく変化してゆくことは間違いない。 そのとき、人間を育成する「教育」は、どのように変わってゆけばよいのだろう?
コンピテンシー
『 AI研究からわかる「プログラミング教育」成功の秘訣』2020 大修館書店

「人工知能」が普及・浸透するこれからの社会の中で、子どもたちがより善く生きてゆくために必要な知識やスキルをきちんと教えようという意図が「プログラミング教育」にはある。本書では、このような「プログラミング教育」を成功に導く秘訣とは何か、特に「人工知能」という視点から探ってゆこうと思う。

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